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占い師、天海創(あまみ そう)のブログです

タロットコレクション2-②

Dame Darcy Mermaid Tarot

前回からの続きです。

 

このタロット、つい最近第3版が発売されたばかりで、

私は第1版と第2版を持っているんですが

なぜわざわざ買い直したかというと、

第1版から第2版になる時に22枚のカードが描き直されいるんです。

描かれている象徴の一部を、というより

かなり大胆にデザインの変更がされていて、

作者のこだわりを非常に感じます。

 

22枚というと、大アルカナの枚数ですが、

大アルカナだけでなく、小アルカナも含めて

22枚が書き直されています。

 

そのほとんどがまさしく良い方向に改良されていて

痒いところに手が届く変更でした。

 

今回はその中でも3パターンをご紹介します。

 

先に掲載する3枚が書き直し前(以降、前)で、

後の3枚は書き直し後(以降、後)です。

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まず「カップの3」

一般によく知られている、3人の女性がワイワイ

女子会のごとく楽しんでる絵。

前は女性がタイトルでもある人魚になっていますが、

引きで描かれているせいか、いまいち表情が

これ、楽しんでるんかい?って感じでした。

 

後は3人がアップになって表情までハッキリわかり、

活き活きと輪になって楽しそうに踊ってる風で

みていて思わず微笑んでしまいそうです。

 

「ワンドの7」

前方から打ち掛かってくる6本のワンドに対し、

一人で応戦しているというお馴染みの絵柄。

前は2者の間にちょっと距離感があって、

打ち掛かってくるというより

整列して行進しているワンドのようでもあり。

 

後はぐっと距離が縮まって、

応戦している人魚の顔も、

どえらい目力に表現される必死さがありありと見て取れます。

 

「ペンタクルのエース」

通常は人物は描かれず、

雲の中から出た手がペンタクルを差し出していますが、

前では水の中から人魚がペンタクルを差し出しています。

エースのカードはそのスートの最も純粋なエネルギーを表しているはずなのですが、

この人魚、なにやら物悲しそうというか、無表情というか。

セイレーンのごとく金で旅人を釣って、水中に引きずり込んでしまうのでは、

と思わず勘繰りたくなってしまいました。

 

後でもやはり人物は描かれていますが、

ペンタクルの表す豊かさや、富というものが前面に押し出されていて、

これだよ、これ!って納得の改良です。

 

前回でも書きましたが、おそらく作者の方は

『Tarot of Mermaids』を参考にこのタロットを描いたと思われます。

前ではそのお手本に忠実すぎたため、

うまくいったところとそうでないところが出てしまったようですが、

後では、その枠から飛び出して、カードの意味に忠実に

かつそこに自分のカラーを存分に出したため、

とても良い成功例になったと思います。

 

次回はラストになりますが、

もう3枚、改良前後のカードをご紹介しようと思います。